現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「優梨ちゃ~ん!」


理緒の声に、流依と純輝は振り返る。


すると、倒れている優梨にもたれて、理緒が泣いていた。


「理緒、どうしたんだい?」


理緒の方に歩み寄り、流依が訊ねる。


「うわ~ん、流依ちゃ~ん!優梨ちゃんが、いくら呼んでも返事してくれないのぉ!!」


流依に抱き付きながら、理緒が涙声で言う。


理緒の頭を撫でながら、流依は険しい表情で優梨の方を見た。


優梨の傍には、純輝が腰を下ろしている。


そして、純輝は優梨の右手首を掴んで、深刻そうな表情をしていた。
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