現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
自殺魔曲
翌日の放課後。


文芸部の部室。


今日も、小説を書く事をせずに、賑やかに雑談をしている人間が多かった。


そんな中、流依は窓際で、不機嫌そうにしていた。


すぐ近くにいる理緒と純輝も、どこか疲れた様な顔をしている。


昨日、純輝が警察を呼んだ後、事情聴取があって帰るのが遅くなったためだろう。


そこへ、一人の男子生徒が近付いてきた。


「お前ら、どうしたんだ?」


理緒達に話し掛けてきたのは、木下幹彦【キノシタ ミキヒコ】。


同じ文芸部の部員だ。


「昨日、ちょっと色々あってね…」


歯切れ悪く、流依が答えた。


「そうか」


それ以上、幹彦は詮索してこなかった。


別に、理緒達に気を遣っている訳ではない。


必要以上に、他人に関わろうとしないだけ。


幹彦は、そういう性格なのだ。
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