現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「幽霊は見てないけど、一昨日、幽霊屋敷には行ったよぉ!」


「幽霊屋敷か…」


オウム返しに呟き、幹彦は一人、思い耽る。


「どうしたんだい?」


すかさず、流依が訊ねる。


「京極が、気にしていた事を思い出してな…」


「どういう事だい?」


「最近、あそこに幽霊が住み着いているらしい」


「でも、幽霊なんていなかったよぉ!」


「黒須の話だと、占い師が一人いただけって話だったよな?」


「じゃあ…」


「まさか…!」


理緒と流依は、同じタイミングで息を飲み、互いに顔を見合わせた。
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