現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「恋愛魔曲ってのは何だ?」


理緒達の方を見て、幹彦が訊ねた。


「幹彦君。恋愛魔曲ってのは、例のオルゴールの曲だよ!」


「どんな曲だ?」


「私達も、実際に聴いた訳じゃないから、知らないよ」


「そうか」


流依の答えると、幹彦がどこか安心した様な顔をした。


「で、今、そのオルゴールは?」


「警察」


「昨日、証拠品として、取られたんだよねぇ!」


理緒が悔しそうに、流依に言った。


そんな理緒の頭を撫でながら、流依は思い出した様に口を開いた。


「そう言えば、警察から聞いた話だと、例のオルゴールで死んだ二人の死因は、心臓発作だったらしいよ。だから、自殺の線は薄いみたい。恋愛魔曲は、自殺魔曲とは違うんじゃないかい?」
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