現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
幹彦は黙って、考える様な表情をした。


そして、すぐに口を開いた。


「恋愛魔曲について、例の占い師は何か言ってなかったか?」


「必ず恋が叶うって言ってたけど…」


「それって、ただのジンクスだよな?木下も、そう思わない?」


純輝に同意を求められたが、それに幹彦は答えなかった。


理緒と流依の方へ視線をやったまま、幹彦は口を開いた。


「もう少し詳しく、例の占い師に話を聞いてみたいところだな」


「今、問題のオルゴールも警察の手に渡っていて調べられないしね…」


「じゃあ、今から幽霊屋敷に行く?」


全員を一通り見回して、訊ねた理緒に、流依が頷いた。


「ああ。例の占い師に聞けば、恋愛魔曲とは何なのかハッキリする筈だよ」


流依の言葉に、理緒も純輝も幹彦も無言で頷いた。
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