現代都市伝説物語～恋愛魔曲～

白い洋館の中は、眩しかった外とは対照的に、明かりがなく薄暗かった。


更に、洋館の中は静かなので、四人の足音だけが響く。


「占い師は、ドコに居るんだ？」


「ここを真っ直ぐ行ったところだよ」


「うわぁ――――っ！！」


幹彦と流依が、占い師の場所を確認していると、急に叫び声がした。


二人とも驚いて顔を見合わせ、すぐに理緒達の方を振り返った。


「理緒！沖本！！」


「どうしたんだ！？」


二人が駆け寄ると、純輝が理緒に抱き付いていた。


「純輝君が、急に大声を出したかと思うと、いきなり抱き付いてきたんだよねぇ…」


純輝の方へ目をやりながら、困った様な顔をして理緒が答えた。


「だ、だって…！」


理緒から離れながら、純輝が大きく手を振り回す。


「き、急に…、変な音がしてきたんだよ！」


「変な音？」


オウム返しに、理緒が呟く。