現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「純輝君、大丈夫~?」


呆然としている純輝の顔を、理緒が上目遣いに覗き込んだ。


「あ、ああ。いきなり、抱き付いたりしてゴメンな」


理緒から顔を逸らし、顔を赤らめながら純輝が言った。


「う、うん。それより、早く行こう?流依ちゃん達に、置いて行かれちゃうよ!」


純輝が抱き付いてきた時に離れた手を、再び繋ぎながら理緒が言う。


「あ、ああ。そうだな」


純輝は頷くと、理緒の手を引きながら、早足で小さくなっていく流依達の後を追った。
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