現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
占い師の部屋
薄暗い占い師の部屋の中を、明かりがない状態で、全員が手分けして捜索していた。


一昨日と同様に、木製のテーブルの上に、スタンドに乗せられたロウソクはある。


しかし、火をつける道具がないので、火をつけたくてもつけられなかった。


――カサッ。


「ひっ!」


いきなり声を上げた純輝の方を、全員が振り返る。


「沖本。今度は、どうしたんだい?」


「な、な、な、何か踏んだんだよ…」


純輝が言うと、全員が訝しげな顔をした。


そして、全員が純輝の方へ歩み寄った。
< 54 / 201 >

この作品をシェア

pagetop