現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「お邪魔しま~す」


遠慮がちに言う理緒達を見て、悟志は靴を脱ぎながら、静かに口を開いた。


「どうせ、誰もいない」


「え?」


靴を脱いでいた理緒達の手が止まる。


「去年、京極の両親は、事故で亡くなったんだ」


悟志の方を気にしながら、幹彦は静かに目を伏せた。


「じゃあ…」


「ああ、京極は一人暮らしだ」


「行くぞ」


「ちょっ、ちょっと待ってぇ!」


靴を脱ぎ終えた悟志に促され、理緒は急いで靴を脱いだ。
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