現代都市伝説物語～恋愛魔曲～

霊感

「名前は、何という？」


「え？」


「京極…？」


流依の少し上を見て、平然と話し始めた悟志に、幹彦以外の全員が戸惑った様な顔をする。


「そうか、黒須玲依【ｸﾛｽ ﾚｲ】というのか。黒須の姉か？」


理緒達が戸惑っていても、悟志は気にせずに話し続ける。


流依は少し驚いた様な顔をして、自分の少し上をジッと見ていた。


勿論、流依には何も見えなかったが…。


「そうか、黒須の姉か。何時、亡くなったんだ？」


「もういい！京極の霊感は、分かったよ…」


尚も話し続ける悟志に、流依は制止の声をかけた。