現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
しかし、流依の少し上の方を見て、まだ悟志は話し続けた。


「そうか、四年前か。では、次で最後だ。何か黒須に、伝えたい事はあるか?」


「え?」


戸惑う流依を気にせず、悟志は話し続ける。


「分かった。黒須に伝えておく」


ジッと自分の方を見ている流依の方へ、悟志は視線を移した。


「黒須。お前の姉、黒須玲依からの伝言だ」


流依が、小さく頷く。


「流依が、妹で良かった。これから、辛い事も沢山あると思うけど、頑張って私の分まで生きてね。何時も見守っているからね、だそうだ」


「ありがとうって、伝えておいて」


流依が俯きながら、悟志に言う。


「分かった。伝えておく」


悟志は頷くと、また流依の少し上へ目をやった。


「ありがとう、だそうだ」
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