現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「沖本。お前、オルゴールを手に取ったのか?」


「ああ。二人が倒れていた現場で、オルゴールを発見した時に…」


「オルゴールのネジは回したか?」


「回してない」


「では、お前達は、恋愛魔曲を聴いてないんだな?」


純輝、理緒、流依の順に見回して、悟志は訊ねた。


「聴いてないよ」


流依の言葉に、理緒と純輝も頷く。


「だろうな」


「え?」


「どういう事だい?」


悟志の聞かなくても分かっていた様な態度に、全員が戸惑った様な顔をする。


「お前達の話を聞く限り、そのオルゴールに問題があると俺は判断する」


「え?」


「オルゴールに?」


「普通のオルゴールにしか見えなかったけど…」


理緒達は、更に戸惑った様な顔をした。
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