現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
アルバイト
「あら?まだ何か用?」


戻ってきた悟志達を見て、女は眉を顰めた。


「お兄さんも、何か悩み事でもあるの?」


「人間は生きてる限り、悩みが尽きる事などない。しかし、それをお前に相談して、解決してもらう気などない」


悟志は、ハッキリと言う。


「じゃあ、何の用かしら?」


女の顔が、強張る。


「少し質問に答えてもらいたい」


「質問って?」


「答えてもらえるんだな?」


「聞いてから、それは考えるわ。まずは、言ってみなさいよ」


確認する様に訊ねた悟志から、目を逸らしながら女が言う。
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