かけがえのない宝物
家に帰らず友達の家を転々とするようになり、気付けば非行に走るようになっていた。
女遊び、煙草、喧嘩もするようになっていた。
『今夜決行する。』
暴走族に入っている先輩から連絡がきた。
『わかりました。』
先輩に指定された場所へ行くと、既に5、6人集まっていた。
皆、鉄パイプを持っている。俺は金属バットだった。
隣町の暴走族との抗争だった。
これはあまり話したくないんだけど、
このとき俺、敵対している暴走族の頭を滅多うちにしちゃったんだよ…。
若さ故かな。楽しく感じた自分がいたんだ…。
こいつらといれば、三嶋隆二の事、考えなくていいってさ。