かけがえのない宝物
受付で退院の手続きをして泉さんの車に乗り込んだ。
『悠太。学校に行って先生方にきちんと話してきなさい。』
泉さんに言われて悠太は学校に行ってしまった。
車に泉さんと二人きり。
『悠太からいつも貴方の事を聞いてたわ。』
急に話し掛けられた。
『えっ…』
緊張してうまく話せない。
『運動も出来て勉強も出来て…おまけに歌も上手い。けなす所がないって言ってたわよ。』
『そんな事ないです。悠太君みたいに上手く話せないし…。』
いきなりそんなに誉められると照れてしまう。