俺様生徒会長
第二章

会長は意外に…?!

「おはよーってあれ?和神くんと一緒にいるの?」
「うん…」
「ってことは、付き合いはじめたのか!」
「えへへ…」
 恥ずかしくて“うん”とは言えなかった。
「おめでとう!…和神くん、美奈をポイしたら許さないからねぇ?」
 ひぃっ…でた!桜花の黒スマイル!!
「わかってるっつーの。てか別れねぇし。」
 ちょっ…本人いるんですけど…う、嬉しいけどっ…
「ちーすってなんやこの空気…もしかして付き合いはじめたん?海斗と美奈ちゃん」
 うっ…鋭い…
「そうだけど?お前に関係ないだろ。」
「うっわーつめたいわー」
「うっせぇ…ほら、秋人はほっといて教室行くぞ」
 私の手を引っぱって歩きはじめた。
 …後ろで秋人くんがほっとくなーって叫んでるな…かわいそうだけど、ほっとこ…すまない、秋人くん…
 会長と歩いていると、ふと疑問に思った。
 …会長って何年何組なんだろう…?
「会長は、何年何組なの?」
「あー言ってなかったか?一年C組だけど」
 えぇぇぇーーーっっ!!
「お、同じクラスぅぅーー!?」
「うっせぇな…文句あんのかよ」
「だ、だって!生徒会長じゃん!しかも、クラスで見たことないし…」
 疑問や謎がたくさんあるんだけどっ
「あー…それは俺が理事長の息子だからで、秋人達は信用できるから生徒会に推薦した。…思えば今日が初めてかもな、教室にいくのは。」
 はぁぁぁーー……
 本当に無茶するなぁ……けど、一緒のクラスなのは嬉しいな…
「なに、ニヤついてんだよ」
「えっ…ニヤついてた?」
 や、やばい…無意識だった…。
「ついてた。…で、なんでニヤついてたんだよ」
い、言えない…一緒のクラスで嬉しくてニヤついてただなんて…
「んー?言えないのかなぁ…?」
 ヒィィィ なんでこういう時だけ変なしゃべり方になるのぉぉーっ
 しかも、桜花より怖い黒スマイル!!
「うぅ~…一緒のクラスで…嬉しかった…から……」
 は、恥ずかしすぎるっっ
 下を向いてつぶやいた。
 ??…返事がない…??
 そっと顔をあげると、目を開いている会長がいた。
「あのー…会長ー…?」
「美奈、そういうこと言うのは俺の前だけな?」
「はい?なんで?」
 意味がわかりません、どういう俺様なの…?
「はぁぁーー…気づいてねぇの?」
「だから、何に?」
「…いや、なんでもない。とにかく俺の前だけで言え。」
 ……??疑問形で聞いてきたんだから何のことか教えてくれてもいいじゃんか…。

ーーガラッ

「「「「キャーーーー」」」」
「海斗様が初めて教室に来たっ」
「やっぱ、カッコイイ~」
次つぎに飛んでくる会長への黄色い声。
「うわ、うっぜ」
教室に入るなり、女の子たちが近づいてきた。
……当の本人はすんごく迷惑そうに女の子たちを睨んでいるけど…。
「なぁ、やっぱ可愛いよなぁ」





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