サンドグラス ~アルツハイマー闘病記~
有喜
『カッカッカッカッ・・・・』
少し足早に
職場内に足音が
鳴り響いた。
ここの製薬会社で
主任を務めている
有喜だ。
職場に戻る有喜の元へ
後輩の直美が走ってくる。
直美は同じ製薬会社に勤める部下だ。
「有喜部長!
お疲れ様です♪
はい!
お茶でも飲んで
ゆっくりしてくださいねぇ~。」
直美にとって
仕事の出来る有喜は
憧れだった。
というよりは、男性社員の
憧れの的だった。
ルックス、キャリア共に
文句の付け所がない。
それを自分で納得している有喜を僻む女子社員は
少なくはなかった。
しかし、陰口など気にならないくらい、
有喜はサバサバしている。
直美は自分とは間反対の性格の有喜に惹かれているのであろう・・・。
「直美さん?
仕事は進んでるのかしら?
お茶汲みもいいけど、
少しは契約本数増やさなきゃ。
この社に必要な人間にならなきゃ、
仕事してる意味がないでしょ。
今のあなたは周りでコピーとお茶汲みばかりして
チヤホヤされて喜んでる子達と変わらないわよ!
仕事続ける気があるんなら、
気合入れて外回りしてきなさい!」
少しきつい口調で注意する有喜をよそに、
「だって、契約取るの難しいんですよー・・・。」
こんな調子で直美は3年間も続いているのだから、
根性があるといえば間違いではない。
あきれた様子で有喜は
デスクに向かい、パソコンを始めた。
次は山岡総合病院にでも手をかけるかな~。
ここはライバル会社の支配下だから難しいかしら・・・?
でも、やってみる価値はあるでしょ。
ライバルが多ければ多いほど燃えてくるのよね~。
今月は面白くなりそう!
そうだわ・・・
私は心の中で一人ぼやきながら
顔はにんまりと口角が上がっていたであろう。
仕事が今の有喜にとって一番の生きがいといってもいいだろう。
これだから仕事は辞められないのよ!!
ライバル会社の情報を探りながら、私は今後の動きを考えていた。
少し足早に
職場内に足音が
鳴り響いた。
ここの製薬会社で
主任を務めている
有喜だ。
職場に戻る有喜の元へ
後輩の直美が走ってくる。
直美は同じ製薬会社に勤める部下だ。
「有喜部長!
お疲れ様です♪
はい!
お茶でも飲んで
ゆっくりしてくださいねぇ~。」
直美にとって
仕事の出来る有喜は
憧れだった。
というよりは、男性社員の
憧れの的だった。
ルックス、キャリア共に
文句の付け所がない。
それを自分で納得している有喜を僻む女子社員は
少なくはなかった。
しかし、陰口など気にならないくらい、
有喜はサバサバしている。
直美は自分とは間反対の性格の有喜に惹かれているのであろう・・・。
「直美さん?
仕事は進んでるのかしら?
お茶汲みもいいけど、
少しは契約本数増やさなきゃ。
この社に必要な人間にならなきゃ、
仕事してる意味がないでしょ。
今のあなたは周りでコピーとお茶汲みばかりして
チヤホヤされて喜んでる子達と変わらないわよ!
仕事続ける気があるんなら、
気合入れて外回りしてきなさい!」
少しきつい口調で注意する有喜をよそに、
「だって、契約取るの難しいんですよー・・・。」
こんな調子で直美は3年間も続いているのだから、
根性があるといえば間違いではない。
あきれた様子で有喜は
デスクに向かい、パソコンを始めた。
次は山岡総合病院にでも手をかけるかな~。
ここはライバル会社の支配下だから難しいかしら・・・?
でも、やってみる価値はあるでしょ。
ライバルが多ければ多いほど燃えてくるのよね~。
今月は面白くなりそう!
そうだわ・・・
私は心の中で一人ぼやきながら
顔はにんまりと口角が上がっていたであろう。
仕事が今の有喜にとって一番の生きがいといってもいいだろう。
これだから仕事は辞められないのよ!!
ライバル会社の情報を探りながら、私は今後の動きを考えていた。