サンドグラス ~アルツハイマー闘病記~
散々悩みながら

有喜はベットに仰向けになり、

窓から見える星空を長め、

星の数を数える。

目をつぶり

今、流れ星が流れたら・・・


私は結婚する!


神様のお告げだと思って☆

と、心の中でつぶやき、

眼を開く。

流れ星…。

流れて欲しいような、

欲しくないような…。

夜空をその日は1日眺めていた。

朝日が眩しく、有喜の顔を照らす。

朝?

と感じ、目を開く。

昨日の事は現実?

それとも夢?

昨日と同じ服装、

部屋の窓は開いている…。

恐る恐る携帯を開き、

受信メールを確認する。

『今日はごめん。

 でも本気だから、

 冷静に考えて。』

と純一からのメールが来ている。

やっぱり、夢じゃない現実だ…。

有喜は少し動揺し、

シャワーを浴びに行った。

そういえば、昨日

流れ星

見てないや…。

神様からのお告げはなかったか…。

このままシャワーの水と一緒に

昨日の事も、私の悩みも

全部流れ出てしまえばいいのに、

と思いながら…。

< 8 / 110 >

この作品をシェア

pagetop