サンドグラス ~アルツハイマー闘病記~
これだけじゃぁ、

有喜が徘徊してからの

対策になるなぁ…。

出来れば徘徊する前に、

有喜の危険行動を

食い止めたい…。

何かいい案…

そうだ!

純一は

家のドアを開けると

大きな音が鳴る鈴を

取り付けた。

そして人が

近くを通ると

吠え出す犬の人形を

玄関先に置いた。

これなら

外に出たら気づく。

後は

俺が時間があるときは

徘徊に付き合ってあげたら

いいかな。

純一は

有喜と

有喜の病気と

うまく付き合っていける方法を

常に考えるようにした。

純一の気持ちは

有喜にも着実に

届いていただろぅ。

有喜を

危険から守ることで

有喜を大切にしている事が

周囲にも伝わって来た。

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