サンドグラス ~アルツハイマー闘病記~
「そっか。そっか。

 気づいてやれなくて

 ゴメンな。」

純一は

有喜にそう伝えた。

「おねしょ

 しゃちゃって…

 ごめんなさ~い」

有喜は急に

幼稚園の子供のように

泣きじゃくり

始めた。

純一は

有喜の

様子の変化に

すぐさま

気づいた。

「有喜、

 やっぱ変です。」

母親にそう告げた。

母親も

同感だった。

有喜の病気は

封じ込められたかに

思っていた為、

ショックも

大きかった。

純一は

これ以上

3人での生活は

困難だと

感じた。

葵もこれから

どんどん

目が離せなくなる。

その上、

有喜の病状が悪化したら

益々

大変だと

感じた。

純一は

有喜の母親へ

同居出来ないか

話を持ちかけた。
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