彼氏は可愛い年下系
手を離し、ヘヘッと笑う。




それを見て安心したのか、沢村君も少し笑った。




はじめて、作り笑いがどれだけ難しいのか分かった。




ていうか、痛かった。




「…宮、泣くなら違うヤツの前にしなよ」



「え、なんで?」



「だって俺、…あんま役にたたねーし、無神経だし……」



「あー、分かる」



「なっ!そうだよなー…薄々は気付いてたんだよなー…」




沢村君は、あたし以上に落ち込んでいた。




「お待たせしましたー」




料理があたしの前にきて、顔が綻ぶ。




「じゃ、ゴチになります」




とだけいい、ピザを食べていった。




< 231 / 412 >

この作品をシェア

pagetop