PRINCESS×PRINCE




「テメーの性癖なんかに興味はねェんだよ。失せろデブ」


あたしが今どんな顔をしているのかは知らないし知りたくもない。

けど情けない悲鳴をあげて逃げていくキモ男の姿を見てたら何となく想像ついた。

やっぱりあたしに『女の子』は無理らしい。

はぁ。

複雑な心境を吐き出して漸く振り返る。
この子は随分怖い思いをしただろう。


「大丈………夫……?」


スッと手を差し延べた先にいたのは


「あ」

「……えっ」




…………
………
……





男の子?!!
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