社長と小悪魔ハニーの年の差婚
結局、俺は一人で美古と向き合うハメになった。



「誤解は解けました?」


「わざわざ、キスの相手が出向いてるんだ…。浮気じゃないってコトはわかってくれるだろ?」


時折、すれ違う車のヘッドライトの光が飛び込んでくるだけで、車内は暗い。


運転席に座ってハンドルを握る栗原と淡々と言葉を交わす。


「でも、麻古さんに来てもらうコトはできませんでしたね」


「そーだな」


「俺に頼まないでください…」


千愛ちゃんは杏里ちゃんが面倒見ると言い張って、結局、会社には連れて行けなかった。今の栗原は俺とコトよりも、杏里ちゃんと千愛ちゃんのコトで頭がいっぱい。


「わかってる…ひとりで何とかする…」



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