社長と小悪魔ハニーの年の差婚
普段は寡黙なお父さんがキレ出した。



「どうしたの…あなた?」


「麻古からキスしたなんて、…そんな、麻古がはしたない娘だとは信じられない…トーマさんあなたが…」
お父さんは語尾を濁し、トーマを睨み据える。


「今夜の所は、時間も遅いので、帰ります」



何だか…厄介な方向に傾いてるような気がするのは気のせい?



トーマはお父さんの言葉を呑み、椅子から立ち上がる。



「私は唯の小さな洋食屋のシェフです。トーマさんあなたのように、立派な学歴も女性からモテる容姿もない。あなたは誰もが羨むモノを沢山持っている…。あなたといると美古は不幸になります…」



「俺は…美古さんを不幸するつもりはありません!」


「…麻古に手を出して、自分の子供を産ませようと企んでいるクセに!麻古とあなたは上司と部下だけの関係ではなかったコトは、初めて知りました。姉妹揃ってこんな男に捕まるとは…」





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