紺碧の海に漂う想い〜あなたがくれた物〜
あまり、言葉を往き来させると、私より疲れているはずの昌磨が早く寝れないので、
「うん…ありがとう…。」
と、私は階段をかけ上がった。
香織ちゃんの部屋は綺麗に整頓されていた…というより、それぞれ女の子らしい色のベッド、勉強机、クローゼットがあるけれど…。
他に物は何もない…。
壁に、香織ちゃんが好きだったのか、アイドルグループの“山風”のポスターが貼られているくらいだ。
昌磨が香織ちゃんの物を捨てる事はなさそうだから…。
お棺の中に入れたんだろうな…。
そんな事を考えていたら淋しくなって…。
香織ちゃんのベッドに腰掛けて部屋の中を見回した。