紺碧の海に漂う想い〜あなたがくれた物〜
それ以来、沈みがちな私に、ある日クラスの男の子が声をかけてきた。


「今井、どうした?最近、らしくないけど?」

と、小声で声をかけてきたのは、クラスの女子に割と人気のある、福田 和斗君だ。

彼が小声なのは、私が今いる場所のせい…。


周りの声に、過敏になっているのが分かった私は、部活動を休んで、放課後は図書室で時間を潰して帰宅するようになっていた。

あの時は、お父さんにもお母さんに対しても、余計な接触を避けていたから、帰宅が早い事で何かを言われたくないと思っての、図書室通いだった。


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