【短】俺だけのお姫様
放課後、俺と雄介だけが残る教室のドアが




突然開いた。



『ガラ』


するとそこには....



見覚えのある、小さな人影。


「....きたきた。じゃっ俺はお邪魔なので帰ります~♪」

そういうと、雄介はそそくさと教室を後にした。




気が利く雄介。


なんだかんだいって、いつも雄介には助けられている気がする。



恥ずかしくて、面と向かっていえるわけねぇけど....




ありがとな。



そして俺は、すぐにその小さな影の下へと向かうと



「ぎゅっ」と抱きしめた。





「れっ廉....」

「帰るぞ」

「うっうん...」




学校を出て、ゆっくりと歩き出す。




そういや...花言葉の意味。



聞いてなかったな。




俺は芽衣に聞いた。


「芽衣、朝のさ...花言葉の意味ってなに?」


すると芽衣は、いつものようにテレながらも



俺を見ていった。


「永遠-.....だよ」

「永遠?」


「そう。」

永遠....か。


「私は、廉のことが好き。これからもずぅ~っと!この気持ちに変わりはないよ」


「芽衣...」


「だからね、この先もずっとずっと...『永遠』に。廉の隣にいられますようにって」



俺はその瞬間、芽衣を抱きしめていた。


「れっ廉?」
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