向日葵を君に。
次の日、楓くんは学校に来なかった。

多分、今日はお通夜だろう。

きっと、楓くんはしばらくこない。

楓くんのお父さんは事故死だったらしい。

「はぁ…。つまんないな…」

口からでるのは同じ言葉。

違うのはため息の重さぐらい。
pipipi…pipipi…

「…んー、はーい…」

『だるそうな返事だね』

聞こえてきたのは、今、私が一番会いたくて、一番声を聞きたい相手……楓くんの声だった。
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