向日葵を君に。
楓くんは、すごく、穏やかな声だった。

「不安なんでしょ。俺の気持ちが不確かで」


ビックリした。

楓くんが、そんなことを、考えていてくれたってことに。

そして、それが、図星だったことにも。


楓くんは穏やかな声で話し続ける。

「でももう大丈夫。さっき言ったことは本当だから。先生がオレを忘れないように、オレが先生を忘れないように。」

――ねぇ 楓くん、その想いはあたしが消えてしまってもあなたの中で生き続けてくれるのかしら…―――

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