向日葵を君に。
「……母が、倒れたの。
ほかに身内もいないからあたし田舎に帰らなきゃ。」
「…」
「命に別状はないみたいだけど、1人にしておけないから…。家の整理も、学校の手続きももう済んだから…。
…―明日東京を発つわ。」
楓くんは、ゆっくりと、掴んでいた私の腕を離した。
「オレどうなんの?」
「……別れましょう」
「何で」
「あなたに遠恋は早すぎるわ。」
ばん!
「決めつけんなよ!!」
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