向日葵を君に。
「こんなに、
先生のこと好きにならせて、
簡単に手放して…
俺の心は…オモチャじゃないんだよ…」




「……」

「………この窓から」

「……」

「いつも君を見てた。
クールぶってるくせに、
友達とふざけ回ってよくケガして、
ここに来てはあたしをからかってた…。」

下げていた顔を楓くんはゆっくり上げた。

「…大好きだったの……っ。
君が……。
君のことが…っ、大好きだったから…
一瞬でイイからその目に映ってみたかったのよ…っ」

溢れ出る涙はゆっくりと頬を伝い、下の方で小さく弾けた。

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