向日葵を君に。

「…」

沈黙は続くが、蝉は鳴き続けていた。

「…」

先に沈黙を破ったのは楓くんだった。

「先生、キスしない?」

「…そうね、たまには楓くんにリードされるのも悪くないわね」

「いやな人だな」

「それとつき合ってんのよ」

「はははっ」

楓くんと私は背を向けあったまま話し続けた。

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