恋してHoney!?【短編】
「ボクは不安なんだ。さっきみたいに他の男にキミが横から掠われてしまいそうで」
ボクは一生懸命思いを伝えていく。
「真実さんは、一体恋の何を恐れているの? ボクにはそれを分かち合えないの?」
「ごめ……なさい」
謝るキミの顔は今にも泣きだしそうで、心が痛んだ。
「……わかった。ボクではキミの心を癒せないんだね。もう真実さんに付き纏わないから安心して」
精一杯の強がりで微笑みを浮かべると、静かに立ち上がり、キミに背中を見せて歩きだした。
扉の鍵に手をかけようとしたその瞬間、
背中にキミを感じた。
ボクの腰にキミの腕が巻き付いている。
「違う、違うの」
ボクの背中に顔を押し付けながらしゃべる。
ボクは体を反転させ、キミの顔を覗き込むように尋ねた。
「何が違うの?」