【派生小説】第三話 C案
第三話 C案
「待ってくれ、意味が……君は?」
「私は……!」
六本目の指、小さなナイフに気を取られ過ぎていた。
体を捻り振り上げた彼女のふくらはぎにキラッと、凶々しく光る物を見た瞬間。
その回し蹴りは容赦無く俺の腹を真横に裂いた。
(ヤベっ……本気か……?)
アスファルトに赤黒く散った俺の血を認識、結構な量だ。
彼女は次々と蹴りを、ナイフを繰り出して来る。