Vrai Amour ~美桜の場合~
1.突然の・・・・
「あ、あの・・・僕のモデルになってもらえませんか?」
お昼休み。
カフェテリアで食事をしようと席に着いたところで
突然声をかけられた。
一緒にいた友達のちひろも周りの人も、一瞬にしてあたりがしんとなった。
私、桐島美桜、22歳
この大学のミスキャンであり、傘下に三ツ星のフランス料理店Kirishimaを持つ
桐島家の次女、要するにお嬢様
違うのはそこだけで、他のところは普通の女の子となんら変わりはない。
おしゃれには気を使うし、メイクやアクセサリーにだって興味がある。
普通に恋だってするし、お酒だって飲む。
だけど、周りからはやっぱり一線引かれてて・・・・
ミーハーな人は周りにたくさんいたけど、本当の私と付き合ってくれる友達はごくわずかった。