Vrai Amour ~美桜の場合~




ドキン




再び心臓が飛び上がって、全速力で走り出す。



ああ、もうこの場から逃げ出したい。



でも、いつの間にか私の腕はちひろにがっちり押さえられていて

到底逃げられそうにはない。




「そ、そうじゃなくて・・・僕は・・・っ」



陸が必死に否定するのもかまわずちひろは私と陸の手を強引につなげると


「じゃあ、あとはお二人で」


と携帯を確認しながら走っていった。
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