Vrai Amour ~美桜の場合~






今夜は本当の本当に初夜だってこと。











「・・・平気、じゃないかも」


私はそう言って、陸の首に腕をまわりぎゅっと抱きしめた。





ドクンドクンと、高まりはじめた心臓の音が陸の心臓の音と重なる。



「・・・美桜」

陸はそっと私の体を離すと、トレードマークの黒縁メガネをはずしまっすぐに私を見つめた。

陸の手が背中を支え、優しいキスとともにベットに押し倒される。




「・・・陸・・・」




何度も降ってくるキスの雨に、ゆっくりと目を閉じる。
< 33 / 48 >

この作品をシェア

pagetop