居場所をなくした少女
平凡女子高生
中野美憂
ピピッピピッ…
あたしの携帯とカーテンの隙間から
もれている光が、あたしに
朝だということを伝えてくれる。
まだ完全に開いていない瞼を
ゆっくり開いていく。
「ふぁぁ~…。よく寝たぁ~」
「んーっ」と言って背筋を伸ばす。
今日から、待ちに待った
高校生活が始まるのだ。
真新しい制服に身を包み、
リビングまで足を運ぶ。
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中野美憂