居場所をなくした少女

「家…出てきたのか?」

新が恐る恐るたずねてきた。

きっと公園にいたことと、

この大きな荷物から察したんだろう。

「ん。追い出されたんだ。

頭わしづかみにされてさ、

外に放り出された」

あたしは新に全てのことを話した。

悲しい訳じゃないのに、

気づくと涙が次々と溢れてきて

新に涙を拭ってもらいながら

自分の想いを新にぶつけた。

もうあの家には帰りたくない…と。

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