居場所をなくした少女
彼はあたしの手を離し、隣の席に座った。
そしてHRが始まる。
HR中、隣の彼……裕木くんは
自分の腕を枕しにして寝ていた。
HRが終わり下校の時間になった。
「美憂ちゃん♪今からお昼食べに行こ♪」
え!?お昼!?
今日あったばかりなのに…。
「ご、ごめんなさいっ!!
今日は用事があるから…」
「そっかー…。じゃぁ明日ね」
「うん。また明日」
裕木くんを教室に残し、あたしは
1人下駄箱に向かって自分の家に帰った。