しゃぼん玉
“絶対聞いてたよな、今の話………。
父さん、何てヒドイこと言うんだよ。
メイ、傷ついたかな……”
どうしてメイへの恋を否定されなければならないのか、リクにはさっぱりわからなかった。
“親だからって、何でそんなことまで言われなきゃなんないんだよ……!
俺が誰を好きになろうと、自由じゃん!!
それに、メイを助けることに対して、なんであんなに否定的なんだよ。
何かあれば、すぐ施設施設、って。
まるで邪魔者扱い……。
メイがかわいそうじゃん!!”
しばらくはそうしてモンモンと考え込んでいたが、もうすぐ日付が変わる。
部屋の照明を消して、
「メイ、おやすみ」
リクもベッドの中で瞳を閉じた。
こうしてメイと同じ空間に寝ているだけで、ほんわりと幸せな気分になる。