しゃぼん玉
第4話《許されない恋》
さきほどした両親との話し合いが尾を引いているのか……。
リクはなかなか眠りにつくことが出来なかった。
体を横向きにし、ベッドの上から布団に寝ているメイを見下ろす。
メイはあちら側を向いて寝ていたため、リクの方から彼女の顔は見えないが、その代わりに、メイのシンボルとも言える綺麗な長い髪は良く見えた。
「よくこんなに綺麗にしていられるよな。
すごいな、女の子って」
そうつぶやき、メイの髪をウットリ見つめる。
メイは昔から髪が長く、傷(いた)みにくい髪質なため、そのツヤは他のどの女子よりも輝いていた。
もういつの頃からか思い出せないくらい昔から、リクはメイのことが好きだった。