しゃぼん玉
正美も、リクに負けない勢いだった。
「おかしくないわよ!
親として、これは当然の気持ちなの!!」
「なんで親だからって、そこまで口出されなきゃなんないわけ!?
父さんも母さんも、メイに親切にしてたじゃん!!
ご飯作ったり、制服にアイロンかけてあげたりさぁ……。
それなのに、内心、早く出て行けって思ってたの!?
それヒドくない!?」
リクは怒りで頭が真っ白になった。
次から次へと、言葉が止まらない。
「メイは悪くないじゃん!!
メイは好きで虐待されてたわけじゃない!!」
「リクには分からないかもしれないけど、メイちゃんの目は、高校生の目じゃない……。
リクに、その影響がいくのが嫌なのよ」
「そんなの知るかよ!
目なんて関係ないし!!
メイはメイじゃん!!
父さんも母さんも、要は虐待されてる子を差別してるってことだろ?」