しゃぼん玉
「差別じゃないわよ!
リクにはリクに似合う女の子と、健全なお付き合いをしてほしいのよ……。
……リクもいつか、子供が出来て親になれば、この気持ちがわかるわ」
「それのどこが差別じゃないんだよ!!
そんな風になっちゃうのなら、俺、親になんてなりたくない!!
ずっと子供のままでいい!!
父さんも母さんも大っ嫌いだ!!
見損なったよ!!」
ドカドカと足音を荒げ、リクは自室まで走った。
今朝までそこにあったメイの荷物は無くなっている。
昨日までメイが使っていた寝具一式も、綺麗さっぱり片付けられていた。
その様子を見てますます、両親が心底メイを厄介者扱いしていたのだと思い知らされる。
リクは滅入った。