しゃぼん玉
この重たい気持ちを軽くするかのように、メイは大きく息を吐き出した。
扉の外では、清やメグル、そして一郎もメイのことを心配している。
メイは依然として、メグルがうらやましいと思った。
マフラーを買ってくれる祖母がいて、帰宅時間を心配してくれる祖父がいる。
“世の中って、なんて不公平なんだろう……”
涙が出た。
これはどういう涙なのだろう?
全くわからない。
それくらい、メイの感受性は鈍くなってしまったのだろうか。