しゃぼん玉

メイがヨロヨロした足付きでトイレを抜けると、そこには清、一郎、メグルの姿があった。

皆、メイを心配するあまり、夕飯を放置してタオルや水などを用意している。

「メイ、大丈夫?」

メグルはメイの肩を抱いて、その細くて折れてしまいそうな体を支えた。

メグルは清からタオルを受け取り、

「あたしの部屋連れてくよ。

メイ、歩ける?」

「うん……」

普段より弱々しいメイの声。

「メイちゃん、こっちにもつかまりな?」

清は、メグルの反対側からメイを支えて歩き出した。


メイの体は、彼女の心をそのまま反映したようにどっしりと重たい。

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