しゃぼん玉
いつになく真面目なリクに、さすがのメイも押し黙った。
「メイの気持ち、わかるよ。
ずっとずっと、小さい時から一人で、おばさんのすることに耐えてきたんだよな?
だから、小学生の時、みんなに目茶苦茶なことしてたんだろ?」
「……それが当たり前のことって思ってたしー」
小学生の頃のメイ。
周りから見たら、異常なほど心ないメイの言動も、当時のメイ自身には全く悪気がなかった。
それが、人との接し方なのだと思っていたのだから。
嫌われることなんて想定外。
「でもメイはさ、転校してからそういうことしなくなったじゃん。
普通に周りと馴染んでたし……。
なのに、なんで今さら、ミズキさんに関わろうとしたの?」