恋心屋
電灯だけはしっかりしているけれど、遊具がほとんどない公園だった。


昔は、ミホとよく遊んでいた公園。


その時はまだたくさん遊具は置いてあった。


ある日、僕たちと同年代のこどもがケガをして、気づくと1つ、また1つと消えていった。


残されたのは、ブランコと滑り台と砂場だけだった。


いつしか、僕とミホもその公園には行くことはなくなった。


数年ぶりに見る公園はやはりさびれていた。


幸い、ブランコは残っていたので、それぞれ乗ってみた。


ブランコに乗るのなんて、ずいぶん昔のことだったようにおもえる。
< 31 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop