恋心屋
壊さないように。


壊れないように。


そっと静かに、そして徐々に力をできるかぎり優しく込めていった。



ミツキさんの頭が僕の右肩につつまれて、僕はミツキさんの右肩にあごをのせるような形になった。


ミツキさんの呼吸がきこえる。



昼に漂っていたミツキさんの香りは、今は薄くなっていたけれど、ほのかに匂いがする。


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