恋心屋
「まあ、強制じゃなかったですから」


無難な意見を言ってしまう。


ふーんと興味なさそうに聞いている。


先生はいつもそうだ。


生徒たちを盛り上がらせようとするくせに、盛り上がらせたら、あとは我関せず、という空気になる。


たまには熱いことばを語ってもいいはずなのに、それはしない。



でも、そういう態度は嫌いじゃない。


むしろ好きな部類に入るとおもう。
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